内藤多仲が早稲田大学教授時代に構造設計を手がけた大隈記念講堂。国の重要文化財となっている=2024年1月13日、東京都新宿区、米沢信義撮影

 2月にあった早稲田大学(東京都新宿区)の一般入試で、試験中に問題用紙を撮影してSNSで流出させたとして、警視庁は近く、受験した都内の無職少年(18)を偽計業務妨害容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。少年はメガネのように装着するカメラ機能付きの機器「スマートグラス」で問題を撮影し、画像をX(旧ツイッター)で流出させて解答を求めたという。

 捜査関係者によると、少年は2月16日にあった早大創造理工学部の化学の試験中、スマートグラスを使って問題用紙を撮影。持ち込んだスマートフォンに画像を送信し、X上で不特定多数に見られるようにして、同大の入試業務を妨害した疑いがある。少年は他の科目でも、同様に問題を流出させて解答を得るカンニング行為をしていたという。

 少年はX上で解答を得ており、やりとりから不正に気づいた人が早大に連絡した。少年の関与が浮上し、同21日にあった別の学部の試験に訪れた際、早大が警視庁に通報した。

スマートグラス 本来は医療や農業で活用

 少年は警視庁の調べに、「共…

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